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上海ジミーのカレーライス
 暑い日が続いている。
こうも暑いと水分ばかりを摂取して、食欲が湧かない。
それでも食べなければ動けない性質なので無理にでも
食べる。
何を食べたらいいのか分らなくなると、
大抵、僕は上海ジミーに行く。
週一くらいは行っているだろう、昼時はいつもカレーライスをオーダーする。

楕円形のステンレスのカレー皿に縦割りにカレーとご飯が盛り付けられ、
配膳されると、僕は皿を縦に置き、福神漬けを満遍無くカレー部分にのせると、
手前先端から、ほどよくご飯とカレーを混ぜ、口に入れる。
牛スジとカレーの濃厚な味わいの中にほんのり果実系の甘味が絡み、
しっかりとした辛さが後を追う。

僕はおそらくカレーライスに入っているジャガイモに関してはかなりシビアな方
だと思うが、ジミーカレーのジャガイモは十分にそのハードルを越えている。
味の沁み込まれかたが違うのだ。
例えば、仮にスプーンでジャガイモだけをすくい、大胆にも水の入ったコップに
それを投げ込み、かき回して十分洗ったとしても、そこから取出し、口に入れた
そのジャガイモは何の不満もない味と食感が約束されているであろう。
それだけカレーやご飯とは無関係な独立した完成度を有しているのだ。

3分の1まで平らげると僕は皿を180度回し、もう片方の先端から食べてゆく。
そして、いよいよ最後の1口、2口の具合になると皿を持ち上げ、スプーンを皿の
底に滑らすようにして具をすくい上げ、食べ残しのないように丁寧に食べるのだが、
実は、ステンレス皿の底とスプーンが奏でる心地よい金属音に情緒を感じている。

何を食べたらいいの分らなくなると、
大抵、僕は上海ジミーに行く。
by interestingman | 2010-07-23 01:40
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