「ほっ」と。キャンペーン

GoGreenMarketX東京蚤の市XMAY.Delica&Bar
南大沢の「MAY.Delica&Bar」がオープンして2週間が経った。
思えば、8月から12月までの4カ月間、息継ぎ無しで現場をこなしてきたようだった。
ついこの間、唐突に迎えた誕生日。
ここから40歳までの一年間で僕は一人前のロックンローラーになれるのだろうか?……

「海老名 hair siena」から「2nd shop pre-hub」をヤッつけて、11月、2,3に
ある「go green market」と同月9,10にある「東京蚤の市」の準備でバタバタしていた
10月の半ば、一組のカップルが当店ガレージでタイルのシートを見ていた。
ひとカケラのタイルピースならまだしも、タイルのシートを見る一組のカップルがそこに
いるなら、彼らはただ物見遊山でタイルシートを手に取り、何やらと物々しい当店をねり
歩いているワケではないことは経験上解かる。

「キッチンか何かのリノベーションですか?」

「いや、カフェを開業するんです。」

水面のウキがピクッと一瞬沈んだ。

「場所は何処ですか?」

「南大沢です。」

「いつ頃、オープン予定ですか?」

「11月の半ばにはオープンしたいんです。」

「じゃあ、もう施行は始まっているんですね。」

「いや、一週間後から始まる予定なんですが……。」

どうやら、彼らと施行業者とのコミュニケーションはうまく交わされておらず、彼らの中に
多少の不安らしきものが窺われた。
もはや、ウキは水面を激しく上下していた。

「○○くんの紹介でここへ来たんです。」

知り合いの○○の名前を聞いて僕もフランクになり、お互いの距離はいっき縮まった。

「そうなんだー。じゃあ、何か手伝えることがあれば言って」

「色々あるんですが、玄関扉やファサード自体が無いんですけどそういった制作は
行っているのですか?」

「デザインと規模次第だけど物件は何坪くらいあるの?」

「60坪です。」

喰らいついた魚は想像以上に大物だった。見たとこ30歳前後の彼らが開業するであろう
カフェの規模は大きくても25坪かそこらだと思っていた。60坪の店舗制作に関わる、
技量も時間も僕は持ち合わせていなかった。
僕はそーと竿を置いてテトラポッドの下手なデッサンでもやっている方が似つかわしかった。

「そ、そうなんだ。ワリと大きな店舗なんだね。」

「友達に施工業者がいるんですけど、なかなか話が進まなくて……。」

施行や什器、家具に至るもろもろの予算を何となく尋ねてみると60坪の店舗を作る予算
にしてはあまりにも低いものだった。いよいよ、僕は後ずさりをしながらスケッチブック
でも探そうと先ほど縮めた互いの距離をやんわり広げようとした。
いろんな意味で関わってはいけなそうであった。

奥さんは小柄で華やかな顔をした女性でカフェでの勤務経験があり、なんでも独創的な料理
感覚の持ち主であると隣にそびえ立つ長身で優しい表情の旦那が保証していた。旦那は
小学校の教師をやっていてその前は10年の厨房経験のある料理人であると奥さんは
言った。絵に描いたような美人美男の前途有望な夫婦。
どうやら、彼らは後半はほぼフェードアウト気味にただ頷いていただけの僕に好感を持ってくれたようで内装の構想を語りだしたりした。
しかし、聞いていると何だかおかしい、提示している席数や厨房の規模から考えても60坪の
広さには聞こえない。

「はじめはボチボチやっていこうかと…」

60坪の店舗を開業する人間が「ボチボチ」やるなんて言ってられるであろうか?
60坪の店舗を運営するにはそれなりに確信的な内容と緻密に計画されたマーケティング、
そしてある程度見込まれた結果が計算できてないといけない。

「もしかして…、店舗の大きさは60坪ではなくて60平米じゃないですか?」

 …………………………………………。

というわけで南大沢の物件を訪れてみました。
緑も多いい南大沢の団地群の真ん中に広場があり、そこを囲むように団地一階部が店舗が
並び商店街となっている。数年前に大きなスーパーが撤退し、商店街の半分くらいの店舗
はシャッターが閉まっているが、まだ床屋さん、歯医者さん、おそば屋さんなどは健在で
なかなか昭和的な懐かしさが漂うその一角に今年の3月にチクテベーカリーさんがオープン。

「私自身ここで育って、どんどん淋しくなっていく商店街でチクテさんがオープンされて、
私もここでガンバローと思って……。」

元お寿司屋さんのその店舗はすっかりスケルトン状態になっていて、ファサード壁はとっぱ
われている。壁も天井も床もコンクリの状態だがかなりズタズタな状態であった。入口から
手前、空間の三分の二のフロアの天井は2メートル50㎝くらいでワリと低めなのだが、奥の
フロア部はそこから天井が立ち上がり4メートル以上ある。
僕はその店舗の立地といい、状態といいかなり好感が持てた。

「あのー、施行業者の友達に富岡さんのことを話したら『全部その人に任せてればいい、
俺は手をひく』って言われたんですけど、それでいいですか?」

「え゛ー、ホント?、あれっ、え゛、全部って…」

結局、プランナーとして、僕が施行内容をプランし、彼らに施行してもらうはずが、全フリ
されたワケで、大きなイベント2つも抱えていて、一か月もない状況であったが、引くにも
引けず請け負ったのでありました。
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角パイプ鋼材をサッシに使用、大きくガラス窓部をとり、センターに窓の無い2メートル以上
ある扉を設置。サッシ部をスモーキーなパープルピンクに塗装、窓の下部は青みのある
ペールグリーンの古波板のパッチワーク。
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荒れたコンクリの床はあえてその質感をそのままにし、シーラーでコーティング。退廃かつ
冷めた床に大きな中近東のラグ。いつかこれがやりたかった!
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2400X1200というサイズ(12人席)の古材を使ったパッチワークテーブル制作。
その周りにはポーランド、チェコ、アメリカ、日本の味のある椅子が並ぶ。
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厨房を囲むパーテーション、カウンター、ガレージはブルーグレーの波板やアルミの足場板で
制作。天井を這いながら枝分けれする見事な電線さばきは電気屋の小泉さんの技、中継に
大きなヒートンをパープルピンクに塗装し、電線を錆びた番線で結束。「観せる配線」の
珍妙なコンセプトにお付き合いしてもらいました。
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その他モロモロ、おもしろ可笑しくやらしてもらいました。

アヤちゃん(奥さん)の作る料理も独創的で盛り付けも華やかで美味しく。ビールやワインに
合いそうな素敵な料理でした。

あっと、そんな中、「Go Green Market」、「東京蚤の市」もちゃんと殺ってきました。
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上「GGM」下「東蚤」
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いつのまにかに暮れです。
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# by interestingman | 2013-12-14 17:11
Hair SIENA X 2nd Shop 「PRE-HUB」
久しぶりにブログでも書こうかと何となくキーボードをカタカタいわせてます。
書き記したい事柄はたくさんあります。なにせ前回のブログ更新は4カ月前。
フェイスブックやツイッターでは断片的に僕の諸活動をお伝えしていますが、
なぜか、ブログだと構えてしまって書けず終いで日々過ごしてしまいます。
SNS系は苦手という方で僕のブログを読んでる方から「更新まだか」のありがたい
苦情をいただいてはいるのですが。。。

この4カ月間もお陰さまで刺激的な日々を送っていました。

海老名 Hair SIENA 

このブログにも何度か登場している相模原市横山の美容室「nao.」の和田さん。
彼のお兄さんの和田さんがやはり美容師で店舗を始める話は今年の初め頃伺って
はいた。4月頃に弟さんに連れられて当店にやってきたお兄さんの印象は真面目で
堅実そうなイメージだった。

僕は初めて会う他人が微量にも発する僕に対する警戒の空気に関しては敏感である
と思う。もちろん警戒に値する僕の有する印象は自覚していることだし、変えるつもり
もない。だから、相手が警戒心を持ったところで僕が怒りを覚えたり、悲しみを感じたり
することはない。野良犬のように僕はありのままの僕でいる。
目の前で美しい蝶がカマキリに襲われ、喰われようが知ったこっちゃない、
僕は野良犬なのだ。

美容師として訓練されたであろうお兄さんの当たり障りのない社交的会話の向こうに潜む
僕への警戒心を僕は微量にも感じ取ったが、相手にそう感じ取ったと知られないように
することぐらい僕も訓練されている。
とりあえず、金融公庫への書類の為の見積り依頼を受け、その場は終わった。

2週間後、僕はとりあえずの見積書を制作し渡した。

それから、1か月後、いよいよ物件を見てほしいとの連絡があり、海老名に向かう。
約束した時間の一時間前には僕は海老名の町を歩いていた。
人の流れ、町にある数々のお店の嗜好性、ライバルとなる美容室などなど。。。
海老名駅はここ数年でものすごい発展?を遂げていた。近代的な駅ビル、ターミナル、
今時のオサレな店舗がある商業施設。行き交う町の住人とその急発展する町との間には
酷い温度差が感じられた。FUCK!役人ってヤツはロクなことをしない。

ミスタードーナツで一休みをしているとデザイナーの岡田と合流した。
ここ最近、店舗内装の依頼を受け、施主とのコミュニケーションに不安を覚える現場には
僕の内装デザインの意向を説明する為に分かりやすいレイアウト図面とパース画を提示し
ている。それを制作してくれるのが岡田独歩こと岡田だ。

伝えられた住所にはまだ建てられて間もないスタイリッシュなビルが建っていた。
2階にあるオフィス使用の物件が今回の現場であった。聞いてはいたが紛れもなく真新しい。
しかもオフィス使用のその物件を目の前に僕と岡田は一瞬絶句した。

25坪のその物件の壁は石膏ボードのままで、天井は低くジプトン、床はコンクリ打ちっぱな
しの状態。壁は大家負担でクロスを貼ってもらい、その上からは何しても良いとのこと。
床は、事務所感漂うその空間にあらゆる木調の質感は陳腐になるのでコンクリ打ちっぱなし
のままで良いとして、問題は天井のジプトン。天井もさすがに低いし、取っ払ってみてはと
一枚パネルを取って天井裏を覗くと、ものすごい数の軽鉄材が張り巡らされていた。
その作られたばかりの天井を解体し、廃棄するのもなんだか忍びないし、結構費用も掛かり
そうだった。
そうとなればこのジプトンをそのまま活かし天井にするしかない。

「弟に言われまして、全面的に富岡さんに任せた方が良いということで。。。」

確かに前回お会いした時より幾分、意を決し僕を信用しようと努める彼の表情は見てとれた。
それから雑誌やカタログを観ながら彼の好むイメージと好まないイメージをすり合わせ、
その場は終わった。

施主の強く希望する具体的なイメージがない分、自由だが与えられた空間の条件からすると
できることはかなり制限されていた。

天井のジプトン。


幼少の頃、どうしてもピエロと歯医者が嫌いだった。
ピエロは笑いながら泣いてるし、歯医者は微笑みながら痛い事をする。

テレビにドナルドが現れると僕は耳をふさぎ、目を瞑った。
歯医者が僕の口の中にステンレス製の固く冷たい器具を入れると僕は天井のジプトンを
凝視した。目を瞑ると余計に口内で行われている事に神経を集中させてしまう、それなら
天井のジプトンを凝視しその柄から連想される絵を観てる方が気が紛れた。


正式名は「ジプト―ン」というその材は吉野石膏社が洋風天井化粧石膏ボードとして昭和の
中期から販売している建材の商標である。その柄は「トラバーチン模様」といい天然大理石
(鍾乳石や石灰華)のオマージュ柄としてボードに描かれている。

そのミニマル・デザインは抽象的に僕の想像力を刺激し、いろんな絵を見せてくれた。

そして今回の内装イメージが決まった。「アブストラクトな空間」の美容室。

イメージがアブストラクトなだけに具体性を帯びたパース画などを制作し提示できるワケ
もなく、内装プランのプレゼンは途方もなくアブストラクトなものだった。
普段はインテリアや内装のテキストを見せるのだが今回は前衛的な作家の美術書や
ロールシャッハテストのサンプルなどで、前回の打ち合わせでようやく獲得できた
信用を完膚なきまでに破壊するほどのプレゼン内容であった。

しかしながら、施主であるお兄さんは全く涼しい顔で「お願いします。」と一言。

「全て、お願いします。」

「えっと~、予算の方は・・・」

「必要なだけお支払いします。」

そんなわけで僕は自分自身を警戒することになったワケでございます。

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ロゴ、ショップカード等のイメージは「ボーダー」しかないと僕は勝手に決めていた。
世の中で根強く認知され、見ようによっては「髪の毛」をモチーフのミニマルデザインで
あるし、パブリックイメージとしてファッション性が高い。
エントランスを入り直ぐのレセプションの壁にはこのデザインプリントされたTシャツが
掛かっている。その看板となるTシャツを掛けるハンガーもこだわりにこだわった末、
制作した。古い天秤量りの錆びたチェーンフックを使い、メインフレームは鉄棒を叩き、曲げ
ロートアイアンにし、肩が掛かる部分にはアンティークミシンのアクセルパッドを利用した。
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壁は僕の壁制作史に残るマスターピースな壁、「化石」をイメージに造花や
ドライの柳、木綿の布などを石膏に埋め込み塗装をした。
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セット面の周りやトイレに続く壁には内装デザイン業者が施主に見せる鴨居や柱、
扉のフレームに使う建具のレリーフサンプルピース(アメリカ製でかなりレアなもの)
全て異なるレリーフがハンドメイドで彫ってあり、それを絶妙な配置で壁に埋め込まれている。

他にも窓際の巨大な鉄のオブジェや巨大な時計などやりたい放題にやらせてもらい
施主であるお兄さんの大きな寛容性にかなり甘えた楽しい現場でありました。はいっ

Hair SIENA
http;//ebina-siena.info/

そして、当店の2ND shop「PRE-HUB」オープン!!
矢部にある「よも食堂」と「花の店 輪」の隣でチョコンとやっております。
こんな感じです。
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P.S.
秋のイベント「Go Green Market」11月2日、3日
「東京蚤の市」11月9日、10日
に出店します。
のでよろしく。
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# by interestingman | 2013-10-17 19:40
cafe goccox東京蚤の市xgo green marketx免停90日
5月25、26日「東京蚤の市」。
6月1,2日「go green market」。
そして、その1週間前には「cafe gocco」オープン。

そして、運転免許90日間停止。

生きてます。ガムシャラに生きてます。

そもそも、若かりし頃の僕の妄想では大人になってもこんなには働かない予定でした。

ハンモックに揺られながらプルーストの「失われた時を求めて」を読み、小腹がへったら
傍らにいる青い瞳のかわい娘ちゃんと野原に行って野イチゴを摘み、腹が満ちればそのまま
開放的なセックスでもして昼寝をし、夜は夜で友達の狩人からもらった新鮮なシカ肉をステー
キで平らげ、例のかわい娘ちゃんと1時間半くらいたっぷり泡だらけのぬる湯に浸かり、プル
ーストの続きを読む僕を彼女は悩ましい肢体で誘惑し、そのまま開放的なセックスでもして
寝る毎日であったハズが。。。。
ハンモック吊るせる木なんてねーし、プルーストの「失われた時をもとめて」は押し入れに眠
ったままだし、青い瞳のかわい娘ちゃんはいねーし、狩人の友達なんていねーし。

全くリアルな毎日を送っています。

さて、「cafe gocco」。

もうすでにオープンして2週間が経ちますが盛況のようで安心している。

今年の2月頃だったか、二人の可愛らしいママさんが当店に訪れたのは。

「あのー、カフェをやりたくて。。。」

そりゃー今のご時世、オシャレなカフェでもやってみたいと夢見てる女子は星の数ほどいる。
メディアも煽っているし、専門誌、ハウツー書籍的なものまで数多い(僕は見たこともないが)
当店にもこれからカフェ開業をするというお客さんは多数来られる。反対に閉店する人も少なく
はないが。。

「今までカフェの経験とか、料理の勉強とかしていたの?」

「いや、ありません。」

共に首を横にふっている。

「えーと。。。」

「子供を持つママさんが集えるようなカフェをやりたいんです。」

「ん。。。」

カフェを開業するにはそれなりにお金がかかる。それをこのママさん達は知っているのか?
開業すればしたで、ランニングコスト(家賃、食材費や光熱費などの恒常的に掛かってくる
費用)が掛かり、それなりの利益をださなくてはいけない事を知っているのか?
庭でバーベキューするのとワケが違う事を彼女たちは知っているのか?
僕が時として人の心を傷つけるほどの破壊力のある事を言ってしまうことを知っているのか?

しかしながら、彼女達は依然、サンタクロースを目の前にする子供みたいな目をしている。

僕は出来るだけやんわりと自分がサンタクロースではない事を説明した。

「お二人がどんな経緯でカフェをやりたいか分からないし、どんなアイデアを持って、
どんな能力を持ってカフェ営業に取り組みたいか分からないけど、そして僕も世のママさんが
日中、子供がいない間、ママさん同士でおしゃれなカフェ巡りしたり、マクロビオティックな
ランチをするカルチャーは知ってはいるけど、それはそれで大変そうだし、安易にはうまくいく
とは思えない。それなりの覚悟が必要だと思うけど。。。」

「覚悟はできてます。全てエージさんにお任せします。」

「えっとー。。。」

というワケで請け負った時期外れのサンタクロースの仕事。

先ずは物件を見に行った。JR横浜線相模原駅より徒歩10分ってとこか。元スナックであった
らしいその物件は何かココで凶悪な犯行でも行われたんじゃないかと思われるくらい店内は
朽ち果て異様な空気が漂っていた。
しかしながらリノベーションするには面白そうな物件ではあった。70年代から80年代くらい
にかけてイジラレてきたのであろう内装はやり方次第でどうにかなりそうな感じであった。
数日後、内装の構想を話すと彼女たちは依然サンタクロースを目の前にした子供みたいな目
をしながら僕に尋ねてきた。

「エージさんならその空間で何が食べたいですか?」

「んー。。。何だろうねー。。。なんか昔ながらの喫茶店にあるようなもの。ナポリタンとか
サンドウィッチとかメロンソーダとか・・・」

「いいですねー。じゃーそーしましょー。」

「えっ?」

というわけでメニューのプランニングまで請け負い。

「名前は決まっているの?」

「ラプスース(たしかこんな語感?)北欧の国の言葉で幼馴染って意味です。
私たち歩き始めたころからの幼馴染なんです。ずーと、一緒にいて、
いつか二人で何かしたいって考えてて、それぞれ結婚もして、子供もできてようやく
落ち着いてきたんで。」

そして、一枚の写真を僕にさしだした。
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写真では3,4歳の彼女たちが塀の石垣の縁の上で前屈している。R・カイヨワのいうところの
「ミミクリ―(擬態)」というものか。彼女たちは共同の意思目的を持って「何かしら」に
扮しているのだ。日本でいう「~~ゴッコ」である。何ともユーモラスかつ微笑ましいその写真
を観て僕は言った。

「ゴッコ。ゴッコにしよう。カフェ ゴッコ。幼い時から二人で~~ゴッコをしてきたんでしょ
?んで大人になってカフェゴッコをする。でもゴッコで終わってしまってはいけないという戒め
の意も込めて。」

「じゃーそーしましょー。」

「。。。。。」

と相成り、泣き、笑いを繰り返すこと3カ月。

ホットサンドと自家製ピクルスの店「cafe gocco」オープンしました。
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もうすでにたくさんの人たちが訪れていてくれて満足して頂けているようで安心しました。

んでもって「東京蚤の市」

手紙社さんらしいオーガナイズで全国から選りすぐりの雑貨屋、古道具屋、古本屋などが集い
開催場である京王閣にはハンパないお客さんが。。。
A.T.P.ブースです。
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んでもって「go green market」

今回も天気予報では悪天候となっていたのにも関わらず、神の決定事すら変更させる木堂夫婦
のチカラ、あっぱれでした。
毎度のロックガーデンでの展示「お久しぶり!」と毎回来てくれるお客さんには本当に感謝
します。うれしいかぎりです。
A.T.P.ブース
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そして、免許停止90日間を2日間の講習を受け、45日間に。
バタバタしていたのでこれも神の思し召しかと都合良く、低落する僕なのでした。
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# by interestingman | 2013-06-10 17:55
懐古的手揉処 ラクチン
先週の4月29日「昭和の日」
またしても当店がプロデュースしたマスターピースな店舗が
華々しく開店をした。その名も「懐古的手揉処 ラクチン」

カフェ、雑貨屋、美容室、サロン等の店舗はこれまでにあったが
整体院のブランディングは初めて。

事故の後遺症だか、目を酷使しすぎだか、ヒドイ猫背であるからか
分からないが僕自身慢性の凝り性で兼ねてから色々な整体やら
マッサージやらを受けにあちらこちらの店に足を運んだ身。
いろんな店舗や整体師の施術は受けてはいた。

ワリと仲が良く定期的に会っている従兄のKも整体師で二人で最近の
整体屋業界の動向もなんとなく話題に挙げながら
こないだ受けた施術はアーだとか、おとつい受けた施術はコーだとか
いいながら僕らが描く理想の整体院のブランディングに近いことは
冗談まじりで話していたこともあった。

H夫妻が当店に現われたのは2年前くらいか、ルノーのヴィンテージ車が
駐車場に止まりオシャレな中年カップルが車から出てきた、歳の頃は40代
後半?か?いかにも個性的で僕は第一印象から頷きと共に好感を持った。

「カナトハのオーナーさんの紹介で。。」

「そうですか。」

カフェでコーヒーを頼み、外で煙草を燻らせる二人。以前にも一度来店した
ことがあったのだが僕がいなかったのだという。

「倉庫の奥にレコードがあって若い店員の子に尋ねたら、電話で値段を聞いて
くれたのですけど、そりゃー売りモンじゃねーと怒られたみたいで。。。」
背が高く、メガネをかけた旦那さんが言った。

「それってキンクスのドーナッツ盤ですよね。ごめんなさい、私物で。。。」

「キンクス好きなんですか?」

「ビートルズか?ストーンズ?かで皆さん論議をするけど僕は論外のキンクスです。」

それからそこそこディープな音楽の話をしたと思う。たまたまその時、入荷した国内の
70、80年代のアイドル物のドーナツ盤レコードを見たいということで、倉庫の裏から
小さいダンボール一箱分持ってくると旦那さんは水を得た魚のように一枚一枚見始めた。

すると、そんな旦那の嗜好を優しい目で見つめる奥さんが言った。

「今日、この人、会社に行く途中事故にあって、会社を休んだんです。」

「あっ、そうなんですか。」

「自転車に乗っていて車に轢かれて、大したケガはしなかったんですが。。。そして今日
この人の誕生日なんです。」

「あっ、えっ、そうですか、おめでとうございます。」

何ともオリジナルな空気を持つ二人とその境遇に僕は微笑ましくなり、旦那さんが選んだ
数枚のレコードを誕生日プレゼントに差し上げた。

「誕生日に事故にあって、どこかで取り戻さなくてはね。」
二人は恐縮しながらもそれを受け取り、満足気で帰って行った。

それから二人は定期的に来店するようになった。

例のルノーのヴィンテージ車に乗ってきて、カフェに入ってくるとコーヒーとビールを
頼みジュークボックスを聴きながらマッタリとしていた。
時々、レコードがあると(レコードは基本的には当店で販売してないのだが)僕は裏から
ドーナツ盤レコードが入った段ボールを持ってきて旦那さんはレコードを漁り、奥さんは
やはりやさしい目でそんな旦那さんを見ていた。

ある時、旦那さんにたまたま僕が作ったミックスCDをあげると、翌週くらいにアンサー
ミックスとしてカセットテープをくれた。

「僕はテープが好きなんです。レコードからテープに落とすんです。」

僕が10代の頃、レンタルレコード屋が町にあって、そこで借りてきたレコードやCDは
当時はカセットテープにダビングしたものだった。今ではItuneやら何やらとある編集
アプリケーションでチャチャっとやってデータとハード(再生機)持ち歩く時代だが、
当時は何かとかさばり、ダビング自体もアナログで手間のかかる作業であった。
特にミックステープ作りとなるとかなりの時間とエネルギーが要した。曲順の流れ、
片面30分等の尺の合う曲の構成、スクリーントーン等を使いタイトル,曲名をレタリン
グして、60’sの西海岸中心のサザンロックミックスを作って愛しいあの娘に渡しても、

「A面の3曲目がチャゲアスっぽくて良かった。」

などといわれた青春の日々!おぅ~。

確かタランティーノの「デスプルーフ」だったと思うが劇中にこんなシーンがあった。
ドライブをする女4人が車中で会話をしている。一人が先日、自分の誕生日に彼から
ブランドのバッグだか何だかを貰ったと話し、また別の女は何処どこに旅行に連れて行って
貰ったと話す。話題は誕生日に貰った物でボーイフレンド達の彼女達への愛を量るという
ところが論点なのだが、3人目の女は先の二人より高価な物であった。しかし、最後の女が
貰ったものは彼の好きな曲のミックス。3人のうちの誰かがそのミックスがCDであるか?
テープであるか?を尋ねるとカセットテープであった。一瞬の空気のベクトル交換のあと、
先の3人は4人目の女のボーイフレンドが持つ愛が最も深いと認める。

よく出来た脚本である。

「デスプルーフ」自体もタランティーノはロドリゲスと共にグラインドハウス(B級映画)の
オマージュとして制作していて、作中には当時のフィルムエラーの質感やアナログ感が
散りばめられ、ある種の映画マニアにはたまらない作品になっている。

最近ではアナログソフト、またはハードにみられるノイズやエラーは幅広いメディア世界で
見直されているが、それはある種の雑味の美学。深みであり懐古感であったり。。。

旦那さんの作ったミックステープにはガレージパンクやパブロックなどの名曲が入ったノリノリ
のテープだった。それから、何度かミックステープを頂き、今でも愛聴している。

店に通い始めて1年後くらいに奥さんが整体師である事聞いた。

「ウチのかみさんが店をやる時はエージさんにお願いしたい」

と言ってくれてから早1年。

昭和初期の診療所、床屋、学校の保健室などをイメージにトランジスタラジオから流れる
昭和歌謡や40年代前後のイージーリスニング。B級感が溢れ、懐かしく、心身ともに疲れを
ほぐす「懐古的手揉処 ラクチン」。

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H夫妻そしてその子供達。家族みんなで協力して作り上げた店。
僕はこの家族からほんとあったかいモノをいただきました。
お疲れ様でした。

ラクチンH.P.
http://temomi-rakuchin.net/
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# by interestingman | 2013-05-05 20:41
ジャム カフェ ガーデン
ALL TOMORROW'S PATIES

それが僕の店の屋号なわけで。
ザ・ヴェルベット・アンダーグランドの1thアルバムに収録された
曲から名付けられた。
貧しい少女が「ALL TOMORROW'S PATIES」というパティーの為に着飾ろうとする。
安物のドレス、シルクのガウン、ボロキレ。
「日曜日の道化師」になってしまうけど、誰も悲しみに向かわないために
彼女はパーティーの為に着飾る。
といういう内容。
物悲しげではあるが、ファビュラスな空気感のある旋律にニコのアンニュイな
ボーカルが絡んでくる。

店を始める前に倉庫に集められた物達に囲まれアレコレと店の
名前を考えていた時、ふとスピーカーからこの曲が流れ、物と音と
僕の考えが共鳴した時の震えを僕は今だにハッキリと覚えている。
その後にルー・リードが書いたその詞の確認をしたがその世界観に
も深い共感を抱いた。

「全ての明日の集い」
直訳するとこうなる。

最近ではこの名前の通り、明日への希望に胸を膨らませた人々が当店にやってくる。

4月からの新生活をスタートする人や、店舗を開業しようとしている人。
様々な人の明日(希望)が集まる店。

そんなこんなでクソ忙しいながらも自分に使命感めいた思いを無理やり抱かせつつ
逃避行に走らぬように日々精進しているワケでありまして、まー、しかしながら、
そんな皆さんの喜びの心に触れるとこんな僕でも20代そこそこで何らかの危ない橋を渡り、
ヘマをやらかし、野垂れ死ぬような人生でなくて良かったのかな。
そこしばかりは世の中の人様の役には立っているのだはないかなと諦め、頑張れるのでした。

オー、イェイ。

先日、相模原は横山公園の傍にある「光と緑の美術館」内にある「ジャムカフェガーデン」
のガーデンコーディネートしました。
「花の店 輪」のケーちゃんとのコラボ。

美術館内のカフェということもあってお決まりのイングリッシュガーデンスタイルやら
ナチュラル系ガーデンとかにはしたくなかった。

アート系ガーデン?

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derek jarman's garden

先ず、僕の頭に浮かんだのはデレク・ジャーマンの庭。映像作家であり、異端の園芸家
である彼の庭の世界観は映像のそれに比べると印象が異なり、(僕は映画キ○ガイにて
映像作家である彼の作品の方が先に認識していた)映像は潤いのある耽美的な色世界だが
庭に関してはどこまでもドライで独特の物質体系がソリッドに感じられるもので、初めて
彼の庭の写真集を観た時はあまりのカッコ良さに自分も男性を経験した方がいいんじゃな
いかと思ったほどだった。(1994年、エイズにより死去)

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alexander calder

デレク・ジャーマンの写真集とオブジェ感を伝える為アレクサンダー・カルダーの作品集を
小脇に抱え、粋で妖艶なオーナーのマダムKにプレゼンしようと打ち合わせに行くと、
僕が説明もロクにしてないのに「やっちゃって。」と懐の深い二つ返事を頂き、
やっちゃいました。

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エントランスのアーチはジプシーワゴン(日本で言う大八車)の持ち手のフレームを
使用、荷台、車輪も解体しあちらこちらに配置。

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日本の古い天秤量りをあちこちに突き刺した。その他錆びた鎖、変な形の乾木、石など

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店内の様子、グリーンカレーを頂きました。

ジャムカフェガーデンでは第1,2,3木曜日に太極拳のミニクラスを行っているようで
ずーと、気になっていた太極拳。僕も近日デビューします。

p。s。

「go green market」開催決定
6月の1,2日。もちろん当店も出店します。
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# by interestingman | 2013-03-24 19:04



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