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Hair SIENA X 2nd Shop 「PRE-HUB」
久しぶりにブログでも書こうかと何となくキーボードをカタカタいわせてます。
書き記したい事柄はたくさんあります。なにせ前回のブログ更新は4カ月前。
フェイスブックやツイッターでは断片的に僕の諸活動をお伝えしていますが、
なぜか、ブログだと構えてしまって書けず終いで日々過ごしてしまいます。
SNS系は苦手という方で僕のブログを読んでる方から「更新まだか」のありがたい
苦情をいただいてはいるのですが。。。

この4カ月間もお陰さまで刺激的な日々を送っていました。

海老名 Hair SIENA 

このブログにも何度か登場している相模原市横山の美容室「nao.」の和田さん。
彼のお兄さんの和田さんがやはり美容師で店舗を始める話は今年の初め頃伺って
はいた。4月頃に弟さんに連れられて当店にやってきたお兄さんの印象は真面目で
堅実そうなイメージだった。

僕は初めて会う他人が微量にも発する僕に対する警戒の空気に関しては敏感である
と思う。もちろん警戒に値する僕の有する印象は自覚していることだし、変えるつもり
もない。だから、相手が警戒心を持ったところで僕が怒りを覚えたり、悲しみを感じたり
することはない。野良犬のように僕はありのままの僕でいる。
目の前で美しい蝶がカマキリに襲われ、喰われようが知ったこっちゃない、
僕は野良犬なのだ。

美容師として訓練されたであろうお兄さんの当たり障りのない社交的会話の向こうに潜む
僕への警戒心を僕は微量にも感じ取ったが、相手にそう感じ取ったと知られないように
することぐらい僕も訓練されている。
とりあえず、金融公庫への書類の為の見積り依頼を受け、その場は終わった。

2週間後、僕はとりあえずの見積書を制作し渡した。

それから、1か月後、いよいよ物件を見てほしいとの連絡があり、海老名に向かう。
約束した時間の一時間前には僕は海老名の町を歩いていた。
人の流れ、町にある数々のお店の嗜好性、ライバルとなる美容室などなど。。。
海老名駅はここ数年でものすごい発展?を遂げていた。近代的な駅ビル、ターミナル、
今時のオサレな店舗がある商業施設。行き交う町の住人とその急発展する町との間には
酷い温度差が感じられた。FUCK!役人ってヤツはロクなことをしない。

ミスタードーナツで一休みをしているとデザイナーの岡田と合流した。
ここ最近、店舗内装の依頼を受け、施主とのコミュニケーションに不安を覚える現場には
僕の内装デザインの意向を説明する為に分かりやすいレイアウト図面とパース画を提示し
ている。それを制作してくれるのが岡田独歩こと岡田だ。

伝えられた住所にはまだ建てられて間もないスタイリッシュなビルが建っていた。
2階にあるオフィス使用の物件が今回の現場であった。聞いてはいたが紛れもなく真新しい。
しかもオフィス使用のその物件を目の前に僕と岡田は一瞬絶句した。

25坪のその物件の壁は石膏ボードのままで、天井は低くジプトン、床はコンクリ打ちっぱな
しの状態。壁は大家負担でクロスを貼ってもらい、その上からは何しても良いとのこと。
床は、事務所感漂うその空間にあらゆる木調の質感は陳腐になるのでコンクリ打ちっぱなし
のままで良いとして、問題は天井のジプトン。天井もさすがに低いし、取っ払ってみてはと
一枚パネルを取って天井裏を覗くと、ものすごい数の軽鉄材が張り巡らされていた。
その作られたばかりの天井を解体し、廃棄するのもなんだか忍びないし、結構費用も掛かり
そうだった。
そうとなればこのジプトンをそのまま活かし天井にするしかない。

「弟に言われまして、全面的に富岡さんに任せた方が良いということで。。。」

確かに前回お会いした時より幾分、意を決し僕を信用しようと努める彼の表情は見てとれた。
それから雑誌やカタログを観ながら彼の好むイメージと好まないイメージをすり合わせ、
その場は終わった。

施主の強く希望する具体的なイメージがない分、自由だが与えられた空間の条件からすると
できることはかなり制限されていた。

天井のジプトン。


幼少の頃、どうしてもピエロと歯医者が嫌いだった。
ピエロは笑いながら泣いてるし、歯医者は微笑みながら痛い事をする。

テレビにドナルドが現れると僕は耳をふさぎ、目を瞑った。
歯医者が僕の口の中にステンレス製の固く冷たい器具を入れると僕は天井のジプトンを
凝視した。目を瞑ると余計に口内で行われている事に神経を集中させてしまう、それなら
天井のジプトンを凝視しその柄から連想される絵を観てる方が気が紛れた。


正式名は「ジプト―ン」というその材は吉野石膏社が洋風天井化粧石膏ボードとして昭和の
中期から販売している建材の商標である。その柄は「トラバーチン模様」といい天然大理石
(鍾乳石や石灰華)のオマージュ柄としてボードに描かれている。

そのミニマル・デザインは抽象的に僕の想像力を刺激し、いろんな絵を見せてくれた。

そして今回の内装イメージが決まった。「アブストラクトな空間」の美容室。

イメージがアブストラクトなだけに具体性を帯びたパース画などを制作し提示できるワケ
もなく、内装プランのプレゼンは途方もなくアブストラクトなものだった。
普段はインテリアや内装のテキストを見せるのだが今回は前衛的な作家の美術書や
ロールシャッハテストのサンプルなどで、前回の打ち合わせでようやく獲得できた
信用を完膚なきまでに破壊するほどのプレゼン内容であった。

しかしながら、施主であるお兄さんは全く涼しい顔で「お願いします。」と一言。

「全て、お願いします。」

「えっと~、予算の方は・・・」

「必要なだけお支払いします。」

そんなわけで僕は自分自身を警戒することになったワケでございます。

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ロゴ、ショップカード等のイメージは「ボーダー」しかないと僕は勝手に決めていた。
世の中で根強く認知され、見ようによっては「髪の毛」をモチーフのミニマルデザインで
あるし、パブリックイメージとしてファッション性が高い。
エントランスを入り直ぐのレセプションの壁にはこのデザインプリントされたTシャツが
掛かっている。その看板となるTシャツを掛けるハンガーもこだわりにこだわった末、
制作した。古い天秤量りの錆びたチェーンフックを使い、メインフレームは鉄棒を叩き、曲げ
ロートアイアンにし、肩が掛かる部分にはアンティークミシンのアクセルパッドを利用した。
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壁は僕の壁制作史に残るマスターピースな壁、「化石」をイメージに造花や
ドライの柳、木綿の布などを石膏に埋め込み塗装をした。
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セット面の周りやトイレに続く壁には内装デザイン業者が施主に見せる鴨居や柱、
扉のフレームに使う建具のレリーフサンプルピース(アメリカ製でかなりレアなもの)
全て異なるレリーフがハンドメイドで彫ってあり、それを絶妙な配置で壁に埋め込まれている。

他にも窓際の巨大な鉄のオブジェや巨大な時計などやりたい放題にやらせてもらい
施主であるお兄さんの大きな寛容性にかなり甘えた楽しい現場でありました。はいっ

Hair SIENA
http;//ebina-siena.info/

そして、当店の2ND shop「PRE-HUB」オープン!!
矢部にある「よも食堂」と「花の店 輪」の隣でチョコンとやっております。
こんな感じです。
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P.S.
秋のイベント「Go Green Market」11月2日、3日
「東京蚤の市」11月9日、10日
に出店します。
のでよろしく。
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by interestingman | 2013-10-17 19:40



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