「ほっ」と。キャンペーン

あっという間
新年を迎え気が付いたらもう二月に入りました。

時が過ぎた表現を「あっという間」という表現を使わなかったのは
「あっという間」とは僕は感じていないからであります。
月末や年末になると人々はこの「あっという間」を口々に唱え、
自分を取り巻く環境がまるで生き物のような形で自分の認識しない
間に通り過ぎて行ったと…その不可抗力をシェアしたがるが、
僕はその生き物達をしっかり認識していたし、記憶にもある。
堆積したその生き物達の記憶を、その重みを実際に僕は抱えているし
「あっという間」などという言葉で片付けられない。

と言うわけで前回のブログから5カ月経ちましたがホントにあっという間
の五ヶ月でした。

去年末、左足の小指を骨折し、そしてメガネを新調しました。

12月の始まったばかりのある日の午前の現場の打ち合わせ中、ウッドデッキに
備え付けられたベンチの上にのっかり、雨どいの設置場所をシュミレーションいたら
足を踏み外し、ウッドデッキに落下したのです。
平均的なベンチの座面の高さからして40㎝程度の落下でしたが
僕は旅館で今まさに襲われそうな浴衣美人みたいな格好で顔を歪ませたのでした。
一緒に居合わせたナビ(店舗制作におけるパートナー)は顔だけ振り向くと
如何なる感情にも結び付かないいつもの表情で「だいじょぶですか?」と一言
デッキの上で女座りで狼狽する僕をベンチの上から見ていました。
「エージさん、最近忙しいみたいで」と何食わぬ顔で話しかけてきたのはそこで
働く年配の女性で、彼女は全く僕に起こった状況に気づかず箒で枯れ葉を
掃きながら話かけてきた。
「あ、まー、そうですね。だいぶ落ち着きましたけど…」
ウッドデッキに屋根を設置する工事の現調ゆえ、床の状態を這いながら
見ているのも自然であろうと僕はそのまま床の状態を見る振りをしながら、
顔を歪ませ、その女性とのマッタリとした会話に8分程度つきあい、もし、自分に
孫ができたらその孫には教訓として「決して、ベンチにのっかり、雨どいを設置する
シュミレーションなんてするな。」と告げようと思ったのでした。
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その日の午後には幡ヶ谷のカレー屋さんの現場が予定としてあったので、僕とナビは
ハイエースに乗り込み幡ヶ谷に向かいました。
「ダイジョーブには見えませんよ、それ。」
ストーブの上で焙られ奇怪に収縮するスルメをじーと眺めているような
いつもの表情でナビは一応心配してるように言っていた。
幡ヶ谷の現場は車両の入れない露地にある為そこから400メートルくらい離れた
パーキングに止めて資材や道具を運ばないといけない。
そのパーキングはドでかいパーキングで300台くらいは収容できそうな広さだ。
できるだけ現場に近いスペースに止め、いざ、運転席から地面に足を下ろすと物凄い
激痛が…歩けない…
冷蔵庫の片隅にあった一週間前に期限の切れた納豆を食べようか、食べないか
迷っているようないつもの表情でナビは無言のうちに僕の状況を把握し、無理に2つ、
3つ多い荷物を抱え現場へ歩いて行った。
僕は意図的に残された少しの荷物を持ってナビの後を追ったが、痛くてなかなか歩けない。
そうだ、足が痛い人の歩き方を真似て歩けばいいんだ、と引きずったり、ケンケンしたり、
それでもイタイ…
近くのゴミ捨て場に洗濯物を干すための金属のポール(パイプ)が捨ててあるのを見つけ、
それを杖にして歩くことにした。
幡ヶ谷の古い商店街につながる民家が並ぶ露地裏でカーン、カーンと金属音を奏でながら
片手に怪しいゴミ袋を抱え、片手に鉄パイプを持ち、薄汚れた服を着て髭ずらに顔歪ませた
男が向こうから歩いてきたら僕だって手前で進路変更をするだろうし、仕方なく行き交わな
くてはいけなかったとしても、できるだけ顔を背け、慎重に距離を縮め、または離れ、
通り過ぎた瞬間に足早に去るだろう。
それを思うと僕は諦め、金属のポールをまたゴミ捨て場に置き、痛いのを我慢して無理やり
歩くしかなかった。
どうにか現場に着いたが、僕は既に汗だくだくで、4キロくらい走った後のような感じだった。
その間、ナビは50メートル先にいったところで一度だけ振り返り、僕の様子を見たが、
前日に食べたトウモロコシを翌朝トイレで排泄物の中で確認した時みたいないつもの表情で
5秒正視するとまた歩み始めたのだった。

そして、僕がその事で思ったのは、少し小奇麗な格好さえしていれば、鉄パイプを持っても
露地裏を歩くことが許されたのではないか?…

年末、ある程度仕事を納め、久しぶりにゆっくりとした午前中。
そうだ、まずこの野犬のようにボサボサに伸びた髪をどうにかしなくてはと…と服を脱ぎ、
風呂場へ行くと、まず髪型を七三にした。そして三の部分を先ず鋏で軽く切ってから、12ミリ
のアタッチメントを装着したバリカンで刈った。次に逆七三にするとやはり三の部分に鋏を入れ
バリカンで刈った。後頭部も同じ感じで刈ってしまい、長いままの上の髪をオールバックに
すると明治時代の新聞記者みたいで悪くなかった。
もっと、明治時代の新聞記者に近づく為にはどうしてもメガネが必要だった。
しかもブロウタイプのモノ。
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僕は本当に久しぶりに自分の好みのモノを探し、購入しようとしていた。
何年ぶりのことだろうか?そもそも僕は古道具屋として人が嗜好するモノを調べ、
手に入れ、商売にしているものの自分の為なんて、本当に久しぶりのことだった。
行き着いたメガネはイタリアのBAUSCH & LOMB(ボシュロム社)が1950年代に現場
作業者の為に考案し販売していたゴーグル、その名もセーフティー。
専門店で買えばそれなりにするヴィンテージの代物。そこは一応モノ探しのプロなので
あっという間に破格で手に入った。

そのフレームを持って近くのメガネスーパーへ行った。
初めてのメガネ屋さん。僕は借りてきた猫みたいになる。
「このフレームにレンズを入れたいんですけど…」
「ではまず、かなりヴィンテージのモノと見受けられるのでフレームの耐久性をみて
レンズを入れることが可能かどうか見てみます」
僕はフレームを手渡すと向こうの方で店員がなにやらヤッテいる。ちょうど棚があるから
何をしてるかは分からない。中肉中背、ダークグレーのパンツに白い長袖シャツ、その上に
紺のニットベストを着ている。大きなマスクをして、黒い集めのフレームのメガネをしている。
顔の表情は分からないが悪い人ではなさそうだ。
「大丈夫そうですね。まだまだ使えます。それではレンズ選びですが、その前に視力検査
はなされますか?」
前回、視力検査をしたのはいつだったか?思い出せないが、記憶してるかぎり前回測った時は
右左は0.8と1.3だったと思う。いつの頃からか僕はガチャ目で、左目で見えるモノが
左目を瞑ると見えない。そのせいで肩こりが酷いのか思ったこともある。
それを告げるとそれでは測ってみましょうと奥の検査する場所に通された。
結果、僕の視力は右左と0.3と0.5まで落ちていて、右目は縦の乱視が診断された。
そうして、僕はメガネデビューをし、明治時代の新聞記者風にイメチェンしたのでありました。

とココまで年末あたりの状況でして…

去年の9月から僕を引っ掻きながら、または引きずりながら通り過ぎて行った生き物
達を紹介しましょう。

相模大野 タイ・フード・ダイニング「Soi Gapao」(9月~10月)
オーダーテーブル制作、インテリアコーディネート、グリーンコーディネート

Soi Gapao リンク

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ウッドデッキ(外部)8席、カウンター4席、ダイニング席26席、天蓋座席4席、
トータル42席。アジアン感を最低限に演出しつつ、都会的な可愛げのあるカフェ
レストランをテーマに殺りました。

桜新町 「S.F.BURGERS」(10月~11月)
トータルプロデュース(内装工事、インテリアコーディネート、ロゴ、フライヤー、H.P
デザイン制作、etc…)

S.F.BURGERsリンク

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施主のUとは20年来の知り合い。出会ったのは20年前、相模大野の裏路地にあった、
リボルバーというバーでであった。Uはそのころリボルバーのバーテンダーをしていて
僕は酒も飲めないのにそのバーに入り浸っていた。
その頃、僕もロクでもない人間だったけど、Uもそれなりにロクでもなかったと思う。
20年経って、お互いそれなりに頑張って生きてきて、一緒に仕事する事になるなんて
素敵な事でお互いのロクでもない過去を知ってるだけあって、何をするにも話が早かった。
それこそ、物件探しから始まり、店の名前、内装工事、インテリアコーディネート、諸諸の
デザイン制作。ホントにストレスレスに愉しく殺りました。
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イベント 「東京蚤の市」「Go Green Market」(11月)
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年に二回づつ開催される「東京蚤の市」と「Go Green Market」
間違いなく国内で行われている古道具、アンティーク、雑貨のイベントとしては
2大イベント。去年の秋はなんと同日での開催に。。。両イベントとも京王多摩駅
付近の近所ということでかけもち出店。一日目は雨が降りましたが二日目はなんとか
もち共に大盛況の中終わりましたが僕のとっては地獄以外の何物でもありませんでしたが
なんとか殺りました。

幡ヶ谷 CURRY&SPICE「青い鳥」(11月~12月)
内装工事、インテリアコーディネート

青い鳥リンク

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ひょんな出会いから、都内アレルギーの僕に「どうしても、やってほしい」
と依頼され、工期始めも僕の都合で待ってもらい、あんまり行きたくない
という僕の駄々にも寛容的で格闘家の旦那さんがかわりに頑張ってくれて
かわいいお店が出来ました。ほぼ終わりかけの時期に僕が骨折してしまい
床を這いながら殺りました。

相模原 ベーカリーカフェ 「セ・ラ・セゾン!」(1月)
内装工事 インテリアコーディネート

セ・ラ・セゾン!リンク

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地元では誰もが知っている有名店。これまで什器制作や色々と手伝わせていただいて
今回、サンドウィッチをフューチャーしたベーカリーカフェを開くという事で
お手伝いさせて頂きました。短い工期の中、セラセゾンの多くのスタッフの協力で
イイ店ができました!殺りました。


そーゆーふーに殺ってます。
遅ればせながら今年もALL TOMORROW’S PARTISを宜しく
お願いします
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by interestingman | 2016-02-01 18:40
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