ここ2,3日、僕は手のひらに載せられるぐらいの
小さなビニール製の人形達の汚れをたんたんと落としていた。 それらは先日の火曜日にあるコレクターから買い取った、 いわゆるソフビ人形達で、その他にもブリキ玩具や古いおもちゃ、 レコードを山ほど買い取った。 僕はそれらを丁寧に、もともとの塗装などに障らぬように仕上げて いくわけだが、量がハンパない。 こんなだったり こんなだったり、それでも一部で いい大人がおもちゃに囲まれて、チビチビとそれらを磨いている光景は あまり素敵な光景ではない。 しかし、磨いているうちになかなかどうして可愛らしく、物によっては 「うーん」とため息がでるくらい、出来がよかったりする。 この手のコレクター物は相場もインターネットで簡単に調べられるので 見てみると、開いた口がふさがらない。 「ちょっと、そっち持ってくれ」なんて言って、ウンとこどっこいと持ち運ば なくてはいけない家具を数万そこそこで商売しているのがバカバカしくなると まではいかないが、ある種の脱力感を感じてしまう。 我らがATPはかなりの多岐にわたるモノを扱っている。 それだけ多種多様な価値観を持った人々が訪れるわけだが、ほんとにそれは 人それぞれだ。ある人にとってはゴミだが、ある人にとっては宝であり、 その逆のケースもまた然り。 だからおもしろい。 必要性も不必要性もなければ、常識も非常識もない。 モノが存在しているには意味がある。またその作り手もいれば、技術もあり、 素材がなければつくれないし、需要がなければ生まれない。 「世の中には、これを必死で手に入れようとしている人もいるんだ。」 とふつふつ考えながら、僕は8センチくらいのピンクのニャロメソフビ人形を 磨くのでした。
by interestingman
| 2010-08-14 18:31
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